CASBEE(キャスビー)は、建築物の環境性能を総合的に評価する日本の制度です。
正式名称は「建築環境総合性能評価システム(Comprehensive Assessment System for Built Environment Efficiency)」といいます。
CASBEEでは、
- 省エネルギー性能
- 室内環境の快適性
- 景観への配慮
- 周辺環境への影響
- 維持管理性
などを総合的に評価します。
特徴的なのは、単純な省エネ性能だけではなく、
- 建物の品質(Q:Quality)
- 建物が環境へ与える負荷(L:Load)
の両面から評価する点です。
「環境に配慮しながら、快適で質の高い建築物か」を総合的に判断する仕組みとして、多くの自治体で活用されています。
共同住宅におけるCASBEE
共同住宅においても、CASBEEは建物の環境性能を示す重要な指標として利用されています。
共同住宅では、省エネルギー性だけでなく、
- 断熱性能
- 通風・採光
- 居住性
- 防犯性
- 維持管理のしやすさ
- 周辺環境との調和
など、「住まいとしての質」が重視されます。
そのためCASBEEは、単なる省エネ評価ではなく、共同住宅全体の価値や住環境を示す指標のひとつとして位置づけられています。
CASBEEの届出対象は自治体ごとに異なる
注意したいのは、CASBEEの届出基準は全国一律ではないという点です。
同じ共同住宅でも、建設地の自治体によって、
- 届出対象となる規模
- 提出時期
- 評価方法
などが異なります。
たとえば、
- 大阪府・大阪市
- 東京都
- 名古屋市
などでは、それぞれ独自制度として運用されています。
一般的には、延べ面積2,000㎡以上を届出対象としている自治体が多いですが、詳細条件は各自治体で確認が必要です。
届出時期にも注意
CASBEEは、建築確認申請とは別制度として扱われるケースも多く、提出期限に注意が必要です。
たとえば、
- 大阪府・大阪市・名古屋市
→ 原則として「工事着手の21日前まで」 - 東京都
→ 「建築確認申請等の日まで」
といった違いがあります。
実務では、
「確認申請と同時に考えればいい」
と思っていると、CASBEEの提出期限が先行しているケースもあるため注意が必要です。
まとめ
共同住宅におけるCASBEEは、単なる省エネ制度ではなく、
- 建物の快適性
- 環境性能
- 維持管理性
- 周辺環境との調和
まで含めて評価する制度です。
また、CASBEEは自治体ごとに運用が異なるため、
- 対象規模
- 届出要否
- 提出時期
を早い段階で確認しておくことが重要です。
特に共同住宅の新築計画では、確認申請スケジュールと合わせて、CASBEE対応を早めに整理しておくと実務がスムーズになります。

